自然素材の良いところ【珪藻土② 消石灰って何?】
2020.07.06 | つくらし リノベーション おすすめ 室内空気 自然素材について |
珪藻土①の続きです。
「消石灰」って、何でしょう?
消石灰は、採掘された石灰石(石灰石=珊瑚や海洋生物が長い歳月をかけて、堆積して地層化した鉱物資源)を、高温で焼いたものに水をかけると生ずる、強アルカリ性の粉末です。
消石灰は、古来より世界各地で建材として使用されてきた漆喰の主原料です。
つくらしに使用されている珪藻土は、「消石灰」で固められています。
ものによっては製造工程が違い、固める素材として
「合成樹脂(プラスチック)」を用いてる珪藻土もたくさんあるようです。
合成樹脂を固める素材として使用すると、
安価で、固まるスピードも早いのですが、珪藻土が持つ微孔を塞いでしまい、本来の調湿性や吸着性を失わせてしまいます。
本来持つ効力を弱くするばかりでなく、合成樹脂に含まれる、シックハウスの原因ともなるVOC(揮発性有機化合物)が、室内に少しずつ放出されることになります。。
消石灰で固められる珪藻土は、揮発性有機化合物(VOC)が放出することもなく安心 というだけでなく、メリットがたくさんあります。
はじめに書いた通り、消石灰は強アルカリ性の粉末です。
強アルカリ性は、ホルムアルデヒド等の酸性の有害物質を中和することができます。
「珪藻土で孔に吸着し、無毒化できる」ということになります。
又、ヘルペスウィルス、インフルエンザウィルス、新型コロナウィルス等
エンベローブウイルスにも有効であることが分かっています。
エンベローブウイルスは、たんぱく質性の膜で囲まれているウイルスのことですが、強アルカリ性の消石灰は、その膜を分解することで、ウイルスを退治できるそうです!
(タンパク質を分解する、強アルカリ性なので、もちろん人の目や体の中には入らないようには注意が必要です)
対ウイルスに関しては、湿度も関係性が深く、良質の珪藻土の壁では、室内の湿度を快適にたもち、ウイルスを不活性化させることが分かっています。
湿度とウイルスに関しては、つくらしの自然素材へのこだわりを見てください。
昔から、お酒やお醤油を保存しておく、蔵の壁には、消石灰が原料の漆喰が使われてきました。
それは、不燃であることも要因ですが、(※消石灰の融点は580℃)
何より漆喰が、発酵や貯蔵に適した常在菌をより活かせる環境をバランスよく保つ力があったからなのかもしれません。
からだの微生物さんたちも、喜んでくれるような気がします。。。♪
消石灰で固められ、有害化学物質を含まない、つくらしの珪藻土は、
☆珪藻土の孔が塞がれることなく、珪藻土が本来もつ高い調湿性を保つ
☆ホルムアルデヒド等有害物質を吸着&分解して離さない
☆広範囲のウイルスに対して有効
☆燃えないし、万が一のときでも、有毒ガスを出さないので安全
という家の室内に使う素材としては、素晴らしい利点がたくさんあります。
では、デメリットはどうでしょう?
自分なりに調べたところ、
「こすると少し白い粉がつく」ことと、「消石灰は壁材として安全??」
ということが気にかかりました。
私自身、つくらしの家に入ると、珪藻土を塗った壁の質感が好きで、そーっと触れてみたりもするのですが、工事が終わってもう落ち着いている珪藻土壁は、
もしかして、強くこすったら、白くつくのかもしれませんが、普通に触れるだけでは白い粉がつくことはありません。
(※つくらしの家では、湿気がたまりやすい場所、必要だと思われた場所には、珪藻土が塗られています。湿気が留まりやすい部屋は、天井にも珪藻土を塗っています。逆に、少量でも白い粉がつくと嫌だなと思われる、ウォークスルークローゼットの壁材には、珪藻土を利用した壁紙(調湿性があるが壁紙なので、白い粉がつくことはない)を使用したり、使い勝手に判断をしながら工夫されています。)
仮に、粉がついたとして、それが、単体では固まれない珪藻土くんなのか、強アルカリ性の消石灰さんなのか、どちらの割合が多いのかは現時点では判明できませんが、
どちらにせよ、、まあ、あえて体内に入れようとは思いませんよね。
それは、合成化学物質を使った建材も同じです。
ちなみに一度、消石灰のスペシャリスト(漆喰やさん)とお話した際に、
消石灰の危険性について伺ったところ、「製造過程で、水分を含み、練ってる状態は直に触れたり、目に入ると危険です。」とお応え下さいました。
濡れた手で触ったり。。というレベルでは危険性はなく、大丈夫だそうです。
さらに、インターネットで色々見ていると、
「漆喰は4-5年で中和し強アルカリ性でなくなる」という文も見つけたので、
ついでにそのことも質問してみると、
「外壁に漆喰を使うと、酸性雨などの影響もあって、4.5年で中和するということがあるのかもしれませんが、室内の壁だと違うと思いますよ。
現にうちの社内(漆喰屋さん)は漆喰壁ですが、10年たってもアルカリ性は落ちずに保っています。」
ということでした。
結局のところ、PHをはかるにせよ、建材の身体への影響の良し悪しをはかるにせよ、
まったく同じ条件で比較することは難しく、物事に対し、絶対的に「良い・悪い」というのは難しいのではないでしょうか。
これには、「科学的根拠がある」と、ある実験結果が挙げられたとしても、
それが、100%公平で客観的な数字なのかどうか、
二次的・三次的資料を読むしかない立場では、一方的な結果を鵜呑みにするか、
自分が信じたい(選びたい)情報をとるしか、できないことが多いのではないかなと思います。
同じ漆喰でも、同じ珪藻土でも、
固めるために使われている素材であったり、塗装される技術であったり、
使う人、見る人の感性や価値観の違いで、答えはきっと違ってきます。
自分で選んだものに責任をもてるように、自分の選ぶ「軸」をもって、決めていく。
そうすれば、もし、生じた結果が予想や期待と違ったとしても、そのことを、自分なりにととのえて、次の「よりよい」に繋げていけるのではないかな。 と、
調べていくうちに、そんなことを思いました。
で、結局、どーなのさ。
というところで、もう明らかそうですが、
一人の母としての私個人の意見は、
(もちろんお仕事柄関係なく(笑))、
自分で色々と調べてみて、
つくらしの室内や事務所(つくらし仕様)で体感し、
いつも一緒に生活して、動向もある程度はかれる子どもたちのことも心配してみたり考えた結果、
私が自分で選ぶのなら、間違いなく、家族で過ごす家の室内壁の素材に、つくらしで使用している珪藻土を選びます。
なので、これからも、自信をもってその魅力をお伝えし、たくさんのお客様と喜びがシェアできれば、大変嬉しいなと思っております。
珪藻土編
完
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